去る28日久しぶりに天神に出て映画「男たちの大和」を見た。
年配の男が多かったが、若い男女もいた。
僕等戦中派は、本土守備要員の任を背負わされていただけに、
約60年前の苦い戦争体験が如実に蘇えり、ほんとに感無量、
悔しさと感涙に噎んだ。
航空機による若年特攻隊の兵士と同じく大和の海軍兵士もまさ
に「死ぬための」短い人生であった。内地を守って空爆や原爆
で死んだ若者も同じである。生き残った者も同じ苦しみを背負
って生きて来た。
それにしても大義は国のため、家族のためであっても、命令で
絶対の死地に追い込まれた若者の心境は如何ばかりであったろ
う。同じく運命的に生き残った者の苦しみも、等しく想像を絶する。
この辺りは実によく画かれていると思う。
この映画の感想や評価は沢山寄せられているが、佐藤純彌監督
の「愛するものを守りたいのなら、戦争をしないこと、戦争をしない
ためにはどうしたらいいか、それを考えなければいけない」という
言葉がある。
またある観客は「この映画を見てなぜ戦争をしなければいけな
かったのか、人間のエゴによる欲望がなし得た理不尽な命の削
りあいの行為に怒りと憎しみで一杯になりました。こんなことは
二度と許してはならない」と感想を述べている。
しかし上の感想は、単なる感想に留まっていて、何ら解決策は
示されていない。問題はこの先にあるのである。国民一人一人
が、まず第二次世界大戦の「戦争の原因」を突き止め、自分で
納得出来る、最も妥当な結論を得る必要がある。
戦争をしない為には、どうしたらいいかについては、負け組の
日本および日本国民はもとより、戦勝国も、また現在戦闘中の
当事国も、就中、その国のリーダー、政治家が、冷静、公平な
目で、即ち、世界史的な視野で真剣に考えなければならない。
日本は敗戦後十分に反省している。少なくとも自ら戦争を起こ
してはいない。戦争をしようと思っている者は一人もいない。
このことを世界の人々にしっかり知ってもらわなければならな
い。数千年かけて尚人間は戦争を繰り返して来た。戦争をしな
いと誓う国が一国だけでは平和は来ない。
真に人間の愚かしさを知る国や国民がこの地球に圧倒的に増え
て来た時にこそ世界平和は実現するであろう。戦勝国よ、その
国民よ。しっかり反省せよ。少なくとも自国の利益だけを考え
る勿れ。況してや覇権を唱え、他国を侵そうなどと妄想を抱く
勿れ。何時までも恨みや報復という発想では、この21世紀では
勝利も平和も存在し得ない。
そういう意味でこの映画は大和乗組員のみならず、生残者に対
する鎮魂歌であるに止まらず、前大戦の勝者に対する教訓であ
り、警鐘でもある。地球上の全国民とその指導者および政治家が
見て欲しいと思う。何が戦争の原因であるか、如何にしたら平和
が確立できるか、考えて欲しい。人類はそろそろもっと賢くなって
然るべき時だと自覚して欲しい。
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